テキサス大学医学部主催のSummer Research Program参加の報告レポート。

徳島大学4年生の関根礼乃さん(写真左)

名前関根 礼乃
所属徳島大学医学部4年
訪問期間2023年6月10日〜2023年 8月10日
ヒューストンを訪問した理由・動機徳島大学の留学プログラム(テキサス大学への留学)に参加したことが直接のきっかけです。テキサス大学医学部主催のSummer Research Programに参加させていただきました。また腫瘍に興味があり、腫瘍分野で有名なMD Anderson Cancer Centerが近くにあることや、日本人の先生方にアメリカで働くことの魅力と苦労をお聞きしたい、という理由もありました。
滞在中に学んだこと研究プログラムに参加し、配属先のラボで色々な実験を学びました。細胞生存アッセイや電顕画像での細胞小器官の評価、PCR、電気泳動、共焦点顕微鏡での組織の評価などの実験手技をしたほか、行っているテーマについての5分と15分のプレゼンをそれぞれ1回ずつ行いました。同時期にUT Austinの学部生の方が配属されていて、彼のプレゼン力の高さや短時間に多くのデータを出していく様子にとても刺激を受けました。また、JMTXの先生方や実習先で知り合った日本人の先生方のご厚意で、メディカルセンター内の病院を見学したり、現地の日本人研究者のコミュニティ【サイエンスで遊ぼうの会】に参加させていただいたりしました。病院見学では、富裕層を対象とした病院と保険未加入の方を対象とした病院の差を明瞭に感じました。「平等」という意味では日本の医療の方が良いですが、「医療が産業であるからこそ新しい治療法の開発・導入が早い」「一箇所に医療資源が集約していて医療者もトレーニングを受けやすい」といった利点もあり、医療提供側のメリットは大きいのだなぁと思いました。また人種・宗教・文化の多様性など日本にはない特徴も多く、画一的な比較はできないと思いました。「サイエンスで遊ぼうの会」では本当にたくさんの日本人研究者の方とお会いし、アメリカ滞在の魅力と苦労を伺うことができました。
ヒューストン生活の感想ヒューストンはアメリカの中では比較的都会(?)で、東アジア系(特に中国・ベトナム)の方も多く、(アジア系の食材が買えるスーパーもあり)生活しやすいと思います。6月から8月にかけて滞在しましたが(記憶が正しければ)6月の時点ですでに37℃ほどあり、日差しも強かったです。治安はあまりよくないと聞いていましたが、昼間に出歩く分には安全でした。夜のダウンタウンやOld Spanish Trail以南は治安が悪いと聞き、避けるようにしていました。公共交通機関としてはMetro(路面電車)とバスがあり、比較的時刻表通りに動いている印象でしたが、車内の雰囲気・治安はあまり良くないため一人では乗りませんでした。メディカルセンター内で実習・勤務している人には、実習・勤務先のIDを見せると無料で乗ることのできる循環バスがありました。比較的安全な移動手段としては(割高ですが)UberとLiftがあり専用のアプリで利用可能です。中南米出身の方も多く、英語とスペイン語の2つがよく使われていました。
宿泊先Air bnbで探して、Green Briarというメディカルセンター近くのシェアルーム(10万円/月)に泊まりました。いくつものシェアルームがたくさん集まって1つの団地のようになっていて、宿泊者はメディカルセンターに用事のある方(医療関係者・学生・患者さん)が多かったです(もちろんそうではない方もいました)。ホストが調整してくれているのかは不明ですが、ルームメイトは年齢の近い人ばかりで仲良くなることができました。シェアだけではなく所帯用の物件もありみたいでした。Old Spanish Trailより南は治安が悪いと聞いたのでそれより北で探しましたが、南の方も昼間に行く分には安全でした(ただ実際に犯罪発生率は少し高いようです)。Furnished FinderというHP等で探せばAir bnbより安い物件が見つかるかもしれません。
コメントこの度、JMTXの先生方をはじめ沢山の方々にお世話になりました。本当にありがとうございました。