Houston Methodist 病院見学記1週目

神戸大学6回生沼知里

初めまして、神戸大学6回生の沼知里と申します。日本テキサス医学振興会(JMTX)病院見学奨学金にご採用いただき、Houston Methodist Hospital Infectious Diseasesにて4週間の病院見学の機会をいただきました。私はMD-PhDコースで2023年9月に博士号を取得し、その後医学部医学科に復学し現在6回生をしています。博士課程での経験からphysician-scientistとして医療の新たな可能性を最先端で探求するためにはアメリカに渡るのが一番だと考え、臨床実習のチャンスを模索しておりました。この度大変貴重な機会をいただきJMTXの皆様、見学を受け入れていただいております兒子真之先生に心より感謝申し上げます。

Houston MethodistはTexas Medical Center (TMC)を構成する病院の一つです。TMCは1945年に実業家Monroe Dunaway Andersonの財団を資金として設立され、東京ドーム1,155個分の敷地に54の医療関連施設が集まる医療都市です。ここでの1週目は何もかもが目から鱗でjaw-droppingであっという間に過ぎてゆきました。見渡す限りが医療施設で、テトリスのように各病院の建物があること。その中で臨床研究の両面において競争と密な連携があり、City-wide conferenceや共同研究が推進されていること。系列の病院から膨大なカルテ情報を入手し研究に使えること。カルテにどのデバイスからも自宅からもアクセスできること。Physician-scientistになるためにテキサスに渡るべし。

Houston Methodist Hospital見学では兒子先生のshadowingをさせていただいています。母校と同じくらいの規模の病棟が7棟あり、回診では足も頭も小走りで必死についていっています。移植後の患者さんが多く、日本では目にすることがなかった珍しい感染症、重複感染症を浴びるように経験させていただいています。日本においても医学教育がより実践的に変わりつつあるとはいえ、次元の異なる実践教育をしていただき、同時に感染症の診断治療の基礎から丁寧にご指導いただいています。兒子先生、どんな感謝の言葉でも表現できないほど心の底から感謝しております。医学知識も英語力も圧倒的に不足している自分が不甲斐ないですが、4週間でわずかでも現地の医学生に近づけるよう頑張りたいと思います。

♢♢週末日記♢♢到着後まもなくの4/7(日)、JMTXのボランティアとして商工会日本人会共催ピクニックに参加させていただきました。JMTXの皆様や感染症内科の方にご紹介いただき、やってきた子供たちと心音を聞いて遊び、とても楽しく充実した一日でした。ボランティアとは名ばかりで実際には会費免除で最高のテキサスBBQを御馳走になりました。本当にありがとうございます。グルメなエルサルバドル出身の友人も舌鼓を打っていたので、皆様来年ぜひご参加いただきJMTXのブースに足をお運びください。

今週末はバレエのレッスンを受けた後、The Museum of Fine Arts, HoustonでKehindeWileyのアートを鑑賞し、卓越した西洋古典的絵画彫刻の技巧でAfricanAmericansを表現する新しい芸術に感動しました。その後、感染症内科の友人に教えてもらったhugo’sで洗練されたメキシカンを堪能いたしました。現在アメリカ中部時間の日曜午後3時、今からはお借りした”Antibiotics Basics for Clinicians”にタックルし明日からの実習に備えたいと思います。