病院見学の感想・埴岡 紀和
名前 | 埴岡 紀和 |
所属 | 福井大学医学部6年 |
訪問期間 | 2025年5月5日〜2025年5月30日 |
ヒューストンを訪問した理由・動機 | 私は、海外の医療事情や米国の感染症診療を実際に自分の目で見てみたいという動機から、今回ヒューストンを訪問させていただきました。Houston Methodist Hospitalでご活躍されている兒子先生は福井大学の先輩であり、先生の帰国時にテキサス州での感染症診療や研究についてお話を伺う機会がありました。そこで米国の感染症診療を見学したいという思いが強まり、今年度から新たに始まった福井大学のヒューストンでの海外臨床研修プログラムの1期生として、このような貴重な見学の機会をいただきました。 |
滞在中に学んだこと | 消化器外科の医師と血液腫瘍内科のNPのシャドーにつかせて頂きました。1週間のスケジュールは、月曜日に腹腔鏡手術を2件見学し、火曜・水曜日は血液腫瘍内科病棟、木曜日は血液腫瘍内科外来と点滴センターの見学、金曜日は消化器外科の病棟回診とランチョンミーティングへの参加という流れでした。 特に印象的だったのは、病棟回診でした。血液腫瘍内科の場合、医師、レジデント、薬剤師、NPの4名がチームを組み患者の病室を回ります。各患者の回診は15分前後で、患者や家族と治療の状況や検査結果を共有したり、患者の質問や不満にもその場で対応するため、患者が医療チームから取り残されることなく治療に参加できていました。また、多職種間で頻繁に短い議論を行っている様子も印象的でした。医師が治療方針の変更や他科コンサルの予定などをチームと共有し、薬剤師やNPが患者の副作用や併存疾患などのマネジメントをする役割を担っており、生産的で効率よく業務が進んでいました。Passionateな医療従事者たちが提供する患者中心の医療を間近でみることができ、MDアンダーソンがんセンターにおけるMultidisciplinary Cancer Care Approachの実践を学ぶことができました。 |
ヒューストン生活の感想 | 今回の訪問は大学院の冬休み期間中で、ちょうどクリスマスの時期でした。病院の入口や各病棟にはクリスマスツリーが飾られ、周辺のビル内も装飾でキラキラした雰囲気でした。ヒューストンは12月でも気温が25℃前後と暖かく、半袖姿の人を見かけるなど、日本とはまた違った新鮮なクリスマスシーズンを体験できました。移動手段については、知り合いの医師の送迎やレンタカー、Uberを利用したため、困ることはありませんでした。 |
宿泊先 | Hilton Houston Plaza/Medical Center のホテルに滞在しました。MD Andersonがんセンターまでは徒歩10分くらいでした。 |
コメント | シャドーイング期間の一日一日がとても刺激的でした。生駒先生やJMTXの先生方のご厚意で食事会に呼んでくださったりと親切にしていただき、充実した1週間を過ごすことができました。また、米国NPとしてのキャリアを目指す身として、日本人の先生方が現地で活躍している姿に刺激を受けました。このような貴重な機会を頂き、改めて感謝申し上げます。 |