18. 整形外科医療について
1. 総論
米国の整形外科診療は、日本と比べてると細分化されています。日本の整形外科医は、手術後のリハビリや、手術を必要としない頸椎捻挫などもみたりしますが、米国にはリハビリテーション科やスポーツメディシンや、ペインマネジメントなどもあるために、外来を受診するときに困るかと思います。 必ずしもはっきりとした境目があるわけではありませんが、ここではそれぞれの違いについて説明したいと思います。
2. 各論
2-1. 整形外科診療について
米国の整形外科は、主に骨折や関節炎などで手術が必要になるような場合に受診する診療科です。ただ腰の痛みがあるとか膝が痛いなどの場合は、まずは主治医などにかかっていただき、レントゲンやMRIなどで手術の必要性があるかを検討していただき、整形外科に受診することをお勧めします。
特に、捻挫や慢性の腰痛の場合、手術と言うよりはリハビリテーションや痛み止めなどの、非侵襲的な治療(Supportive therapy)が必要となるため、日本と同じような感覚で受診されると、思っていた診療が受けられない可能性があります。整形外科によっては、手術以外の診療に積極的な医師もいることがありますので、一概には言えませんが。
2-2. カイロプラクティックスについて
上記に示したように、手術の必要性がない場合、カイロプラクティックスやリハビリテーションかにかかっていただき、手術以外の治療にて痛みの原因などを治療します。
カイロプラクティックは薬を投与しない自然治癒療法で身体の構造(特に脊椎)と機能に注目した治療法です。手技施術法は様々で、主に脊椎やその他の身体部位を調整することにより、痛みの軽減、関節可動域や機能の改善、身体の自然治癒力を高めることを目的としています。腰痛、頭痛、むち打ち、肩こり、股関節や膝の痛みなど運動器疾患系にすぐれた効果を発揮します。
2-3. リハビリテーション科について
慢性の腰痛などの多くは手術が必要になることが少なく、骨や関節の周りの筋肉を強化することによって痛みを減らす治療が良く行われます。保険によってかかることのできる病院が変わりますので、そのリハビリテーションの必要性と保険によってかかられる病院を決められたら良いかと思います。
例えば、Memorial Herman HospitalのTIRRは世界的にも有名なリハビリの病院で、脳梗塞にリハビリなど、重度なリハビリが必要な場合は受診を考えていただいても良いかもしれません。
https://www.memorialhermann.org/locations/tirr-memorial-hermann
2-4. ペイン・マネージメントについて
慢性疼痛などで、リハビリやカイロプラクティックなどでも痛みをコントロールできない場合には、痛み止めを内服することがあります。米国での痛み止めの種類は日本と比べると、麻薬などを含むオピオイドもあるため、専門的な知識が必要となります。また、全身的に投与される痛み止めは、副作用もあるために局所的に注射などを用いた局所麻酔で痛みを取ることもあります。
こういった専門的な痛みの処方が必要になる場合、ペインマネジメントと言われる専門家を受診していただくことになります。麻酔科専門医の先生がされていることもあれば、リハビリテーション科で専門的なトレーニングを受けた先生がされていることもあり、用途によって受診先を決めていただいたら良いと思います。
3.日本人に診てもらえる医療機関
Pro Relief Chiropractic
ドロリンガー真紀 DC
11999 Katy Freeway Suite 540 Houston, TX 77079
832-981-2333
<最終更新日:1/2023 カイロプラクティック ドロリンガー 真紀、整形外科 兒子 真之>